お酒が抜ける時間の目安──「純アルコール量」で考える翌朝の運転
純アルコール量(g)は「量(ml)×度数(%)×0.8」で計算でき、体重60kgなら1時間で6g前後が分解の目安とされます。ただし個人差が大きく、この記事のめやすを運転可否の判断には使えません。少しでも飲んだら運転しないが大前提です。
最初にお伝えします。この記事のめやすを運転可否の判断には使わないでください。少しでもお酒を飲んだら運転しないが大前提です。
「昨日飲んだお酒、今日の朝には抜けてるかな」と気になったことがある方に向けて、体内のアルコール量を数字で見る考え方を整理します。あくまで仕組みを知るための概算であり、実際に運転してよいかどうかを判断する材料には使えません。
結論を先に書きます。
体に入ったお酒の量は「純アルコール量(g)」という共通の単位に変換でき、計算式は 量(ml) × 度数(%) ÷ 100 × 0.8。体重60kgの場合、1時間で分解できる純アルコール量はおおよそ6g前後とされていますが、これは個人差が非常に大きい目安であり、運転してよい時間を示すものではありません。
純アルコール量(g)の計算式
ビールと日本酒とウイスキーは度数も量もバラバラで、そのままでは飲酒量を比較できません。そこで使われるのが**純アルコール量(g)**という共通の単位です。
純アルコール量(g) = 量(ml) × 度数(%) ÷ 100 × 0.8
0.8 はアルコールの比重(1mlあたり約0.8g)です。たとえばビール500ml・度数5%なら、500 × 5 ÷ 100 × 0.8 = 20g。
| お酒 | 目安の量 | 度数 | 純アルコール量 |
|---|---|---|---|
| ビール | 500ml(ロング缶) | 5% | 20.0g |
| ビール | 350ml(レギュラー缶) | 5% | 14.0g |
| 日本酒 | 180ml(1合) | 15% | 21.6g |
| ワイン | 125ml(グラス1杯) | 12% | 12.0g |
| チューハイ | 350ml | 7% | 19.6g |
| ウイスキー | 30ml(シングル) | 40% | 9.6g |
「ビール1本」と「日本酒1合」がほぼ同じ純アルコール量、という比較ができるのが、この単位を使う理由です。
体重60kgで1時間あたり6g前後という概算
体に入ったアルコールが分解される速さは、体重に比例するとされる概算式があります。
分解時間(h) = 純アルコール量(g) ÷ (体重kg × 分解係数)
分解係数は体重1kgあたり1時間で分解できる純アルコール量の目安で、0.1前後とされることが多い数値です(女性はやや低めの0.09が使われることもあります)。
体重60kg・係数0.1の場合、60 × 0.1 = 1時間あたり6g が分解できる目安になります。これをもとに、先ほどの表の純アルコール量を分解するのにかかる時間を概算すると、
| お酒 | 純アルコール量 | 体重60kgでの分解時間の目安 |
|---|---|---|
| ビール350ml | 14.0g | 約2.3時間 |
| ビール500ml | 20.0g | 約3.3時間 |
| 日本酒1合 | 21.6g | 約3.6時間 |
| チューハイ350ml | 19.6g | 約3.3時間 |
「ビール500ml(ロング缶)1本で約3.3時間」という数字が出ますが、これはあくまで平均的な体格・条件をもとにした計算上のモデル値です。実際の分解時間はこの通りに進むとは限りません。
個人差がきわめて大きい理由
この計算式は、あくまで平均的な傾向をモデル化した概算にすぎません。実際の分解速度は、次のような要因で大きく変動します。
- 体質・遺伝:アルコール分解酵素の働きには生まれつきの個人差が大きい
- 体調・睡眠不足・空腹:分解が遅くなる方向に働きやすい
- 飲むペース・食事の有無:短時間の一気飲みは血中濃度が急上昇し、単純な平均分解速度の計算が当てはまらない
- 肝機能:体調や既往歴によって処理能力そのものが変わる
つまり、同じ量を飲んでも、同じ時間で抜ける保証はどこにもありません。この記事や後述のツールが示す時間は「平均するとこのくらい」という参考値であり、「もう抜けているはず」と判断する根拠にはできません。
少しでも飲んだら運転しない
繰り返しになりますが、このめやすを運転可否の判断に使わないでください。
- 道路交通法上の「酒気帯び」は、呼気や血中のアルコール濃度を基準にした法的な線引きであり、この記事の分解時間の計算とは別物です
- 「計算上は抜けているはず」という自己判断は、個人差・体調・飲酒量の誤差によって簡単に外れます
- 少しでもお酒を飲んだ後は、時間の計算に頼らず運転しないのが唯一確実な選択です
車の運転がある日は、飲酒量そのものをゼロにする、翌朝に運転予定があるなら前夜の飲酒量と時間に十分な余裕を持つ、これに尽きます。
自分の飲酒量で計算するには
この記事の数値は「ビール500ml・体重60kg」といった代表的な条件での概算です。実際に飲んだお酒の種類・杯数・自分の体重・性別を反映すると、数字はもちろん変わります。
アルコール分解時間を整える では、お酒の種類(ビール・日本酒・ワインなど10種)と杯数を選ぶだけで純アルコール量を自動合算し、体重・性別から分解時間の目安を計算できます。飲み終わりの時刻を入れれば「何時ごろに抜ける計算になるか」も表示されますが、こちらもあくまで教育目的の目安であり、運転の可否判断には絶対に使えません。送信ゼロで、すべてブラウザ内で完結します。
まとめ
- 純アルコール量(g) = 量(ml) × 度数(%) ÷ 100 × 0.8。お酒の種類を問わず比較できる共通単位
- 体重60kgの場合、1時間で分解できる純アルコール量はおおよそ6g前後という概算式がある
- ビール500ml(純アルコール20g)なら、計算上は約3.3時間が目安になる
- ただし個人差・体調・飲むペースで大きく変わる、あくまで平均的なモデル値
- 法的な酒気帯び基準とは別物であり、この記事の数字で運転の可否を判断することはできない
- 自分の飲酒量で目安を見るなら アルコール分解時間を整える
最後にもう一度お伝えします。少しでもお酒を飲んだら運転しないでください。このめやすを運転可否の判断に使うことは絶対にしないでください。