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CDNを整える

= CDNがなぜ速いかを世界地図の上で動かして確かめる

CDN(Contents Delivery Network)は「コンテンツのコピーを世界中に置いて、一番近い所から渡す」しくみです。地図の上でアクセス元を選ぶと、コピーがある場合とない場合でリクエストの旅がどう変わるか、距離と光の速さの物理から確かめられます。すべてブラウザ内で計算、送信ゼロ。

🔰 かんたんに言うと

動画やアプリの配信が速いのは、コピーを世界中に置いて近くから渡しているから。その「近くから渡す」しくみを地図の上で動かして見せるページです。

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TLDR — 30秒で分かる

CDN=コンテンツのコピーを世界中に置いて、一番近い所から渡すしくみ。地図でアクセス元を選ぶと「東京まで往復257ms」が「最寄エッジから23ms」になる様子が、物理の数字で見えます。

主な機能

  • 世界配信マップ:12都市×CDNなし/ありでリクエストの線が動く
  • 距離×光の速さ(20万km/s×経路係数)からRTT・初回表示を概算
  • キャッシュHIT/MISSシミュレーター(TTL失効を連打で体感)
  • ヒット率→オリジン到達数の負荷オフロード計算
  • DNSの種明かし:CNAME→GeoDNS/エニーキャストで最寄へ誘導される4ステップ
  • キャッシュに向くもの・ダメなものの早見と用語ミニ辞典
  • すべてブラウザ内計算・送信ゼロ

MAP

① 世界配信マップ

アクセス元の都市をクリック(または選択)して、「CDNなし」と「CDNあり」を切り替えてみてください。線の長さ=距離=遅延です。

アクセス元とモード 切り替えるそばに線が動きます(送信ゼロ)
🗺️ 世界配信マップ クリックでアクセス元を選択できます
シンガポール フランクフルト ニューヨーク サンパウロ オリジン(東京) 札幌 シドニー ジャカルタ デリー ドバイ ロンドン マドリード トロント ロサンゼルス ブエノスアイレス ナイロビ ※ 地図・配置は概略です

アクセス元 / ◆ エッジサーバー / ◎ オリジン(東京)

距離

往復の遅延(RTT)

光ファイバー中の光速×経路係数の概算

初回表示の体感

RTT × 約4往復(DNS・TCP・TLS・HTTP)

CDNで何倍速いか

オリジン直行との比較

CACHE

② エッジキャッシュの HIT / MISS シミュレーター

「リクエストを送る」を連打してみてください。1回目だけ遅い理由と、期限(TTL)が切れるとまた遅くなる理由が、手で覚えられます。

エッジは「コピーの置き場」。1回目は誰かがオリジンまで取りに行き(MISS)、期限(TTL)内の2回目からはコピーで即答します(HIT)。

TTLとリクエスト 連打でHIT/MISSとTTL失効を体感(送信ゼロ)

TTL(コピーの有効期限)

デモ用に短くしています。実務のTTLは数分〜数日が普通です

利用者 👤 エッジ 🗄️ コピーなし オリジン 🏢

HIT

0

MISS

0

ヒット率

オリジン負荷の計算機

90%

CDNは「速くする」だけでなく「オリジンを守る」道具でもあります。アクセス集中やDDoSの矢面に立つのはエッジです。

DNS

③ 種明かし:同じURLなのに、なぜ一番近いサーバーに届くのか

①の地図で「勝手に最寄へ届く」のを見ました。その種明かしは、DNSにあります。

STEP 1 / 4

GUIDE

④ 早見:使われている場所・向き不向き・用語

CDNは特別なサイトのものではなく、あなたが今日見た動画も画像も、ほぼ確実に通ってきています。

こんな所で使われている

  • 🎬動画配信(映像の塊を近くから)
  • 🎮ゲーム・アプリの大型アップデート(全世界同時でもオリジンは平気)
  • 💻OSアップデート
  • 📰ニュースサイトの画像・CSS・JS
  • 📦ソフトウェア配布サイト

キャッシュに向くもの・ダメなもの

◎ 向いている ⚠️ ダメ(no-store 等で除外する)
画像・CSS・JavaScript ログイン後のマイページ
動画・音声ファイル カートの中身・残高
フォント・ダウンロードファイル 個人情報を含むAPI応答
誰が見ても同じHTML 在庫数など秒単位で変わる情報

「誰が見ても同じもの」はキャッシュ向き、「人によって・瞬間によって違うもの」は不向き。ここを間違えて他人の個人情報がキャッシュ経由で見えてしまう事故は、実際に起きています。

用語ミニ辞典

オリジン
大元のサーバー。正本の置き場。
エッジ(PoP)
利用者の近くに置かれた配信拠点。Point of Presence。
TTL
コピーの賞味期限(Time To Live)。切れたら取り直す。
パージ
TTLを待たずにコピーを強制削除すること。誤配信の緊急停止に使う。
ヒット率
リクエストのうちコピーで返せた割合。高いほど速く、オリジンが暇になる。
オフロード
オリジンの仕事をエッジが肩代わりすること。

この計算について

  • 遅延(RTT)は「光ファイバー中の光速 約20万km/s × 経路係数1.4」による物理の概算です。実際の遅延は、機器の処理・回線の混雑・海底ケーブルの実経路・プロトコルの工夫で変わります(桁感をつかむためのモデルです)。
  • 地図と拠点の配置は概略です。実際のCDN事業者は数百〜数千のエッジ拠点(PoP)を持ち、都市の内側にも多数配置されています。
  • 線が伸びるアニメーションの速さは演出で、実時間ではありません(実際の1往復は長くても0.3秒ほどです)。
  • キャッシュのTTLはデモ用に数秒〜数十秒にしています。実務では数分〜数日が一般的です。
  • すべてブラウザの中だけで計算します(送信ゼロ)。ちなみにこのサイト自体はCDNを使わず、日本のサーバー1台から配信しています——遠くの国からは、まさにこのページの「CDNなし」の遅さで届いています。

よくある質問

Q. CDNとは何ですか?

A. Contents Delivery Network(コンテンツ配信網)の略で、**コンテンツのコピーを世界中の拠点(エッジ)に置き、利用者に一番近い所から渡す**しくみです。大元のサーバー(オリジン)が1か所でも、動画・画像・CSS・JavaScriptなどのコピーが各地のエッジに置かれるため、地球の裏側の利用者にも近所から配信できます。動画配信・ゲームのアップデート・ニュースサイトの画像など、今日あなたが見たコンテンツもほぼ確実にCDNを通っています。

Q. なぜCDNを使うと速くなるのですか?

A. 根本は**物理(距離)**です。データは光ファイバーの中を約20万km/sで進みますが、東京とブエノスアイレスの間は片道約1万8千km。どんなに回線が太くても、往復に約260msかかります。Webページの表示にはDNS・TCP・TLS・HTTPで何往復も必要なので、距離の遅さは掛け算で効きます。近所のエッジにコピーがあれば、この往復距離そのものが数十分の一になります。「太さ(帯域)」ではなく「近さ(遅延)」を買うのがCDNです。

Q. 同じURLなのに、利用者ごとに違うサーバーへ届くのはなぜですか?

A. DNSの仕掛けです。サイト運営者はDNSに「www.example.com は CDN事業者のドメインを見て」というCNAMEレコードを書きます。CDN側のDNSは**どこから聞かれたかに応じて返すIPを変え**(GeoDNS)、あるいは世界中の拠点が同じIPを名乗って経路上最も近い拠点に届く**エニーキャスト**を使います。どちらでも結果は同じで、利用者は意識せず「一番近いドア」に案内されます。

Q. どんなコンテンツでもキャッシュしていいのですか?

A. いいえ。**「誰が見ても同じもの」だけ**です。画像・CSS・JavaScript・動画などは向いていますが、ログイン後のマイページ・カートの中身・個人情報を含むAPI応答は、Cache-Controlヘッダーの no-store や private でキャッシュから除外します。ここを誤ると「他人の個人情報がキャッシュ経由で表示される」事故につながり、実際に大手サービスでも発生しています。

Q. キャッシュした内容が古くなったらどうなりますか?

A. コピーには**TTL(Time To Live=賞味期限)**があり、切れるとエッジはオリジンへ取り直しに行きます。TTLを長くするほど速くオリジンも暇になりますが、更新の反映は遅れます。誤った内容を配ってしまったときは、TTLを待たずにコピーを強制削除する**パージ**という操作もあります。「更新したのに反映されない」の多くは、どこかのキャッシュのTTLがまだ生きているだけです。

Q. このシミュレーションの数字は本物ですか?

A. **桁感をつかむための概算モデル**です。2都市間の大円距離×光ファイバー中の光速(約20万km/s)×経路係数1.4で往復遅延を計算しており、実測とおおむね近い桁になります(例:日本〜ブラジル間の実測RTTは250〜300ms程度)。ただし実際は機器の処理・混雑・海底ケーブルの実経路で変わりますし、エッジ拠点の配置も実在のCDN事業者よりずっと粗い5拠点に簡略化しています。

入力値はURLの「#」以降に入るためサーバーには送信されません。リンクを開くと同じ状態を復元します。

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