ネットワークを整える
初級DHCPを整える。
= PCがIPアドレスをもらう「4往復の会話」が見える
PCが電源を入れてからIPアドレスをもらうまで、裏側では4回のやり取り(DORA)が交わされています。その会話をアニメで見て、リース(貸与)期間の一生をタイムラインで確認し、169.254.x.x(APIPA)が出た時の意味まで整理します。実際のDHCP通信は行いません(送信ゼロ)。
TLDR — 30秒で分かる
IPはDORAの4往復でもらう(最初はブロードキャストで叫ぶ)。更新はリースの半分の時点でこっそり。169.254.x.xが出たらDHCP失敗のサイン。
主な機能
- DORA 4ステップをボタンで順に再生(各メッセージの要点つき)
- リース期間→更新(50%)・再要求(87.5%)・満了のタイムライン計算
- DHCPが配る4点セット(IP/マスク/GW/DNS)の早見
- APIPA(169.254.x.x)=取得失敗サインの実務トラブルシュート
- 不正DHCPへの防御(スヌーピング)の一言
- すべてブラウザ内・送信ゼロ
PC
これから繋ぐ端末
DHCPサーバ
(ルーター内蔵も多い)
STEP 1
※ イメージ図です。実際のDHCP通信は行いません(送信ゼロ)。
💡 ポイント: 最初はPCにIPが無いので、宛先を指定できずブロードキャスト(同じネットワークの全員に向けて叫ぶ)で始まります。 IPが正式に決まる④Ackの後は、もう叫ぶ必要がありません。
LEASE
② リースの一生 — もらったIPには「期限」がある
DHCPで配られるIPアドレスは「借り物」(リース)で、期限が来たら失効します。ただし普段は満了ギリギリまで待たず、 こっそり半分の時点で更新(Renew)を試みています。リース時間を入れて、タイムラインを見てみましょう。
開始 —h
Renew(T1・50%) —h
Rebind(T2・87.5%) —h
満了
① Renew(更新要求・T1)
—
リースの50%地点。もとのDHCPサーバへこっそり更新を頼みます(普段はこれだけで完了)。
② Rebind(再バインド・T2)
—
リースの87.5%地点。元のサーバから応答が無い時、今度は再ブロードキャストして他のサーバにも聞きます。
③ Expire(満了)
—
ここまでに誰からも更新できなければ、IPは失効。最初からDORAをやり直します。
💡 更新は普段こっそり半分の時点(Renew/T1)で行われます。ネットに繋がったまま気づかないうちに済んでいるのが正常な姿で、 満了間際まで待つのは「元のサーバが応答しない」異常時だけです。
TROUBLESHOOT
③ もらえる4点セットと、うまくいかない時のサイン
DHCPは1つの数字(IPアドレス)だけでなく、通信に必要な設定をひとまとめで配ります。代表的な4点セットはこちら。
| 配られるもの | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| IPアドレス | この端末自身の住所 | 192.168.1.50 |
| サブネットマスク | どこまでが同じネットワークかの区切り | 255.255.255.0 |
| デフォルトゲートウェイ | 外(別ネットワーク)へ出る時の出口=ルーター | 192.168.1.1 |
| DNSサーバ | 名前(example.com)をIPに変換してもらう相手 | 192.168.1.1 / 8.8.8.8 など |
⚠ 169.254.x.x が出たら「DHCPからもらえていない」サイン
169.254.0.0/16 は
APIPA(Automatic Private IP Addressing)という、OSが自分で割り振る「仮の住所」です。
DHCPサーバに一定時間問い合わせても応答が無いと、端末がこの範囲から自己判断でIPを割り当てます。
つまり169.254で始まるIPが見えたら、DHCPとの会話(DORA)がどこかで失敗しているということ。
実務での鉄則:「インターネットに繋がらない」→ まず ipconfig(Windows)/
ifconfig系(Mac/Linux)で APIPA になっていないか確認。
169.254なら「そもそもDHCPサーバに届いていない/応答が来ない」方向で原因を疑います。
ありがちな失敗・3つ
- 1
スコープ枯渇
DHCPサーバが配れるIPの範囲(スコープ)を使い切ると、新しい端末にIPを配れなくなります。会議室にPCやスマホが集中する環境などで起きがちです。
- 2
不正なDHCPサーバ(野良DHCP)
誰かが持ち込んだルーター等が意図せずDHCPサーバとして動くと、Discoverへ正規サーバより先に(あるいは誤った設定で)応答してしまうことがあります。防御策としてDHCPスヌーピング(信頼できるポート以外からのDHCP応答を破棄するスイッチ機能)があります。
- 3
「インターネットに繋がらない」→ まずAPIPA確認
切り分けの第一歩は
ipconfig。169.254.x.xが出ていれば「DHCPと会話できていない」ことが即座に分かり、ケーブル・Wi-Fi接続やDHCPサーバの稼働状況の確認に進めます。
CCNA DHCP(DORA・リース更新・APIPA)は CCNA の出題範囲「IP Services」に含まれるテーマです。
🔒 このページはアニメ・タイムライン計算とも、すべてこの端末(ブラウザ)内で完結します。実際のDHCP通信・外部への問い合わせは一切行いません(送信ゼロ)。
よくある質問
Q. DHCPのDORAとは何ですか?
A. Discover→Offer→Request→Ackの4手順で、PCが起動時にIPアドレス一式をもらう会話です。
Q. なぜDiscoverはブロードキャストなのですか?
A. PCはまだIPを持たず、DHCPサーバの場所も知らないため、宛先を指定できずネットワーク全体に「誰かIPをください」と叫ぶしかないからです。
Q. リースの更新はいつ行われますか?
A. 通常はリース時間の50%地点で、もらったDHCPサーバへこっそり更新要求(Renew)します。利用者が意識することはほぼありません。
Q. 更新に失敗したらどうなりますか?
A. 87.5%地点で他のDHCPサーバにも再ブロードキャストで問い合わせます(Rebind)。それも失敗するとリース満了でIPを失い、DORAをやり直します。
Q. 169.254.x.x が表示されたらどうすればいい?
A. APIPA(自己割当アドレス)で「DHCPからもらえていない」サインです。ケーブルやWi-Fi接続、ルータ(DHCPサーバ)の稼働を確認してください。
Q. 不正なDHCPサーバはどう防ぎますか?
A. スイッチのDHCPスヌーピング機能で、信頼したポート以外から来るDHCP応答を破棄する方法が代表的です。
Q. このページは実際にDHCP通信をしますか?
A. しません。アニメも計算もすべてブラウザ内で完結する送信ゼロのツールです。
入力値はURLの「#」以降に入るためサーバーには送信されません。リンクを開くと同じ状態を復元します。
RELATED TOOLS
続けて整える