ネットワークを整える
初級通信の階層を整える。
= インターネット通信の「7つの層」を、図とアニメでやさしく
ネットワークのどこの話? どこか1か所ではなく、「いまネットワークのどの部分の話をしているか」を伝えるための共通のものさしです。いちばん下(第1層)がケーブル、いちばん上(第7層)がアプリです。つなぎ方の全体は ネットワーク全体図 で見られます。
OSI 参照モデルが初めての方は、先に そもそも OSI 参照モデルとは・どんな場面で使うか をどうぞ。
アニメで見る — データが7層を降りて、また昇る 開くと1ステップずつ動きます
送信側の端末
上の層 → 下の層へ
ケーブル / 電波
物理層(L1)
ケーブル / 電波
物理層(L1)
受信側の端末
下の層 → 上の層へ
STEP 1
※ イメージ図です。各層で「ヘッダ」という宛名ラベルを着たり脱いだりして、データが相手に届きます。下に7層の役割をまとめた縦の図があります。
各層でヘッダが付いて、外側へ大きくなっていきます(外=下の層)
計算中…
| 層 | PDU(呼び名) | +ヘッダ | 累積サイズ |
|---|
最終フレームサイズ(L2)
0 バイト
ヘッダ合計(オーバーヘッド)
0 バイト
フレーム中のヘッダ割合
0%
※ ヘッダサイズは概算(代表値)です。TCP=20B・IP=20B・Ethernet=14B+FCS4B(計18B)で固定。実際はオプションで増えたり、UDP・IPv6 などで変わります。L5〜L6(暗号化・セッション)はサイズ増加の代表ではないため、ここでは省略しています。
アプリが直接やり取りする「窓口」。Webやメールなど、人が使うサービスそのもの。
代表的なプロトコル・例: HTTP / HTTPS・DNS・SMTP・FTP
データの「見た目・形式」を整える。暗号化や文字コード・圧縮の変換を担当。
代表的なプロトコル・例: TLS / SSL・文字コード(UTF-8 など)・JPEG
通信の「会話のひとまとまり」を管理。いつ始めて・いつ終わるかを取り仕切る。
代表的なプロトコル・例: セッション管理・接続の開始/維持/終了
データを相手まで「確実に・順番どおり」届ける。アプリごとの窓口番号(ポート)も管理。
代表的なプロトコル・例: TCP(確実)・UDP(速さ優先)
相手のIPアドレス(住所)を見て、どの経路で届けるかを決める。町をまたぐ配送。
代表的なプロトコル・例: IP・ICMP・ルーティング
同じネットワーク内(となり同士)の機器へ、MACアドレスを使って届ける。
代表的なプロトコル・例: Ethernet・Wi-Fi・MACアドレス・スイッチ
データを0と1の電気・光・電波の信号に変えて、実際のケーブルや電波で流す。
代表的なプロトコル・例: ケーブル・コネクタ・電波・ビット列
🧠 7層の覚え方(語呂)
上から ア・プ・セ・ト・ネ・デ・ブ (アプリケーション → プレゼンテーション → セッション → トランスポート → ネットワーク → データリンク → 物理(ブ=物理))。 英語派は下から Please Do Not Throw Sausage Pizza Away(L1→L7)が定番です。
| 層 | OSI参照モデル(7層) | TCP/IPモデル(4層) |
|---|---|---|
| L7 | アプリケーション層 Application | アプリケーション層 OSIのL5〜L7をひとまとめ。HTTP・DNSなど。 |
| L6 | プレゼンテーション層 Presentation | |
| L5 | セッション層 Session | |
| L4 | トランスポート層 Transport | トランスポート層 OSIのL4と同じ。TCP / UDP。 |
| L3 | ネットワーク層 Network | インターネット層 OSIのL3にあたる。IP。 |
| L2 | データリンク層 Data Link | ネットワークインターフェース層 OSIのL1〜L2をひとまとめ。Ethernet・Wi-Fi。 |
| L1 | 物理層 Physical |
OSIは「理解・教育のための理想モデル」、TCP/IPは「実際にインターネットが動いている現実のモデル」です。役割を学ぶときはOSIの7層、現場の設計や設定ではTCP/IPの4層、と使い分けると混乱しません。
そもそも OSI 参照モデルとは
通信の仕事を7つに分けた、世界共通の「分業表」。
OSI 参照モデル(Open Systems Interconnection Reference Model)は、ネットワーク通信に必要な仕事を7つの層に分けて整理した考え方で、国際標準化機構(ISO)が定めました。宅配便で「荷物を書く人・箱に詰める人・トラックで運ぶ人・道路を作る人」が分かれているように、通信もいくつもの役割の組み合わせでできています。
下から順に、物理層・データリンク層・ネットワーク層・トランスポート層・セッション層・プレゼンテーション層・アプリケーション層の7つです。実際のインターネットは TCP/IP の4層で動いていますが、OSI は「いま話しているのはどの部分か」を伝え合う共通言語として、今もよく使われます。
どこで・どんな場面で使うか
-
通信トラブルの切り分け
「ケーブルは刺さっているか(L1)→ IP アドレスは合っているか(L3)→ アプリの設定か(L7)」と、下の層から順に確認できます。
-
現場での機器の呼び方
「L2 スイッチ」「L3 スイッチ」「L7 ロードバランサ」のように、層の番号で機器の役割を言い表します。
-
セキュリティ製品の選定
ファイアウォールや WAF(Web アプリケーションファイアウォール)が、どの層の通信を見て守るのかを整理できます。
-
クラウドの部品選び
AWS のロードバランサのように「L4 で振り分けるタイプ」と「L7 で振り分けるタイプ」を選ぶ場面があります。
-
資格試験
CCNA や基本情報技術者試験で、各層の役割とプロトコルの対応が定番の問題です。
知らないと何が困るか
- 原因探しが行き当たりばったりになる。どの層の問題かを意識せずに設定をいじると、直らないうえに別の問題を増やしがちです。
- 現場の会話がかみ合わない。「それは L3 の話ですね」と言われても分からないと、打ち合わせや障害対応で置いていかれます。
- 機器やサービスの違いが分からない。「L2 と L3 のスイッチはなにが違うのか」といった疑問は、層の考え方が分かると一気に整理できます。
上のシミュレータで、データが各層を通るたびにヘッダーが付いていく様子を動かして確かめてみてください。
なぜ階層に分けるのか・4つ
役割で区切るから、一部を入れ替えても全体が壊れない。
- 1
役割分担で「自分の層だけ」考えればよい
各層はすぐ上・すぐ下とだけやり取りします。アプリを作る人はL7だけ、ケーブルを敷く人はL1だけ——というように、関係ない層の中身を知らなくても作れます。
- 2
一部だけ入れ替えられる
有線(Ethernet)を無線(Wi-Fi)に替えても、それはL1〜L2の話。上のHTTPやTCPはそのまま使えます。封筒の中身を変えずに、運ぶ乗り物だけ替えられるイメージです。
- 3
トラブルの切り分けがしやすい
「ケーブルは挿さってる?(L1)」「IPは正しい?(L3)」「サイトは応答してる?(L7)」と、下の層から順に確かめると、どこで止まっているかを特定できます。
- 4
カプセル化=層ごとに「宛名ラベル」を重ねる
降りるたびに付くヘッダは、それぞれ別の宛先情報。L4はポート番号、L3はIPアドレス、L2はMACアドレス。受信側は逆順に外し、必要な情報を各層で読み取ります。上のアニメで体感できます。
📦 PDU(各層でのデータの呼び名)
同じデータでも、層が変わると呼び名が変わります。 L4=セグメント、L3=パケット、L2=フレーム、L1=ビット。 上位層(L5〜L7)ではまとめて「データ」と呼びます。ニュースで「パケットが…」と言うときは、だいたいL3の話です。
🔒 図・アニメ・カプセル化シミュレータ・プロトコル逆引きは、すべてあなたのブラウザの中(純JavaScript)で計算・描画しています。入力した文章はサーバには送られません(送信ゼロ)。
📘 CCNA ではここが問われる(200-301 v1.1・Network Fundamentals)
- 7層の名前と順番(下から物理・データリンク・ネットワーク・トランスポート・セッション・プレゼンテーション・アプリケーション)と、TCP/IP 4層との対応
- 各層のデータの呼び名(PDU):第4層=セグメント、第3層=パケット、第2層=フレーム、第1層=ビット
- 各層のヘッダに入る宛先:第4層=ポート番号、第3層=IP アドレス、第2層=MAC アドレス
- 機器と層の対応:スイッチは第2層(MAC アドレスで転送)、ルータは第3層(IP アドレスで転送)
- 切り分けは下の層から:
show ip interface briefの Status 列が物理の状態、Protocol 列がデータリンクの状態を表します
たとえると
通信は「宅配便」によく似ています。手紙を書く人、封筒に宛名を書く人、トラックの運行を決める人、道路をつくる人、と仕事が分かれています。OSI 参照モデルは、この分業を7段に名づけた表です。上の段の人は、下の段の人のやり方を知らなくても、荷物を渡せば届きます。
このツールは、ネットワーク全体図のここ
- 自分の端末
- 家・会社の中
- 出入口
- 建物の外
- 相手のサーバー
- データセンター
- 見る・動かす
全体を見る・動かす(運用・監視)— 通信を7つの役割に分けて、どの話がどこの話かを整理する「目次」の話です。
全体を見る・動かすは、道路全体を映す管制室のような場所です。OSI では全部の層。
通信の旅の途中には出てきませんが、旅の全体を支える道具です。
このページに出てくる略語(8語)
- OSI (Open Systems Interconnection) — 通信を7つの役割(層)に分けて整理する、ものさしになる参照モデル
- TCP/IP (Transmission Control Protocol/Internet Protocol) — 今のインターネットで使う、決まりごとの一式。OSI より層が少ない
- L2 (Layer 2) — OSI の第2層(データリンク層)。MAC アドレスで届ける話
- L3 (Layer 3) — OSI の第3層(ネットワーク層)。IP アドレスで道を選ぶ話
- L4 (Layer 4) — OSI の第4層(トランスポート層)。TCP・UDP とポート番号の話
- L7 (Layer 7) — OSI の第7層(アプリケーション層)。HTTP・DNS など、利用者に近い話
- PDU (Protocol Data Unit) — 各層で運ぶ荷物のかたまりの呼び名(フレーム・パケット・セグメント)
- FCS (Frame Check Sequence) — フレームの末尾に付く、壊れていないか確かめる検査用の値
このツールについて
インターネットの通信は、役割ごとに7つの層(OSI参照モデル)に分かれています。データが下へ降りるたびに宛名ラベル(ヘッダ)を着て、相手側で昇りながら脱ぐ——そのしくみをアニメと縦の図でやさしく整理。さらに文章を入力して、各層でヘッダが付いてサイズが増える様子を手を動かして確かめられます。入力はこの端末から一切出ません(送信ゼロ)。
インターネットの通信は役割ごとに7つの層(OSI参照モデル)に分かれます。送信側はデータにヘッダ(宛名)を着せながら降ろし(カプセル化)、受信側は脱がせて元に戻す。実ネットはTCP/IPの4層で動き、対応も表で確認できます。
🔰 かんたんに言うと
ネットの通信を「7つの段階」に分けて考える地図です。手紙が封筒→郵便局→配達と進むように、通信の不調が「どの段階で起きたか」を切り分けやすくなります。
主な機能
- OSI7層をアニメ+縦の図で可視化(カプセル化/非カプセル化)
- 各層の役割・代表プロトコル(HTTP/TLS/TCP/IP/Ethernet)・PDU名を一覧
- OSI 7層 ↔ TCP/IP 4層 の対応表
- 7層の覚え方(アプセトネデブ)
- 解説のみ・通信ゼロ、すべてブラウザ内で完結
よくある質問
Q. OSI参照モデルとTCP/IPモデルは何が違うのですか?
A. OSIは理解・教育のための理想的な7層モデルで、TCP/IPは実際にインターネットが動いている現実の4層モデルです。役割を学ぶときはOSIの7層、現場の設計・設定ではTCP/IPの4層、と使い分けると混乱しにくくなります。
Q. カプセル化とは何ですか?
A. データが下の層へ降りるたびに、宛先や順番を書いた「ヘッダ」を一枚ずつ着せていくことです。L4でTCPヘッダ、L3でIPヘッダ、L2でMACの枠が付き、L1で0と1の信号になります。受信側は逆順にヘッダを脱がせて元のデータに戻します。
Q. セグメント・パケット・フレームの違いは何ですか?
A. 同じデータでも層によって呼び名が変わります。L4トランスポート層では「セグメント」、L3ネットワーク層では「パケット」、L2データリンク層では「フレーム」、L1物理層では「ビット」と呼びます。
Q. IPアドレスとMACアドレスはどの層の話ですか?
A. IPアドレスはL3ネットワーク層で、町をまたぐ配送の宛先(住所)にあたります。MACアドレスはL2データリンク層で、同じネットワーク内の隣の機器へ届ける宛先です。ポート番号はL4トランスポート層が扱います。
Q. 7層の覚え方はありますか?
A. 上からの頭文字で「アプセトネデブ」(アプリケーション・プレゼンテーション・セッション・トランスポート・ネットワーク・データリンク・物理)が定番です。英語では下から「Please Do Not Throw Sausage Pizza Away」もよく使われます。
Q. このページは入力した内容をどこかに送りますか?
A. いいえ。解説専用で入力欄も通信もありません。図とアニメはすべてあなたのブラウザの中で描画され、サーバへは何も送られません(送信ゼロ)。
入力値はURLの「#」以降に入るためサーバーには送信されません。リンクを開くと同じ状態を復元します。
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このツールの解説記事
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