生年月日の書き方は西暦・和暦・「H」「S」のどれ?──元号の境目の日付に注意
生年月日は、欄の指定があればそれに従い、無ければ書類内で表記をそろえるのが基本です。H・S・Rの略記は欄の記入例を見て判断し、改元の年は月日で元号が変わるため、1989年1月8日や2019年5月1日の境目に注意します。
この記事のポイント
- 元号は年の途中で変わり、平成は1989年1月8日から始まった
- 1989年生まれを機械的に昭和64年とせず、月日まで見て決める
- 「元号⇔西暦を整える」で、H7などの略称も西暦に変換できる
- Q.
- 生年月日に「H」や「S」の略記を使ってもよい?
- A.
- 使えるかどうかは提出先の記入例しだいです。略記を求める欄もあれば、元号を漢字で書く欄もあります。記入例が無い場合は、略さずに「平成」「昭和」と書くほうが読み違えが起きにくく、安全です。
申込書の生年月日欄に「昭和・平成・令和」の選択肢が並んでいて、自分が1989年1月の生まれだったことを思い出した人は、少し手が止まったはずです。西暦で書くのか、和暦にするのか。和暦なら「H」と書いて足りるのか。そして1989年は、昭和なのか平成なのか。
結論を先に書きます。
生年月日は、欄に書き方の指定や記入例があればそれに従い、無ければ同じ書類の中で表記をそろえるのが基本です。そして元号は年の途中で変わるため、改元の年に生まれた人は、年だけでなく月日まで見て元号を決めます。
履歴書の年号を西暦と和暦のどちらにそろえるかは、すでに別の記事で書きました。ここでは、生年月日の欄に絞って、略記の扱いと、境目の日付で迷わない方法を整理します。
欄に書いてある形が、いちばん強い
生年月日欄の書き方は、おおまかに3つに分かれます。
| 欄の形 | 書き方 |
|---|---|
| 「 年 月 日」と空欄だけ | 西暦でも和暦でもよいが、同じ書類内でそろえる |
| 「昭和・平成・令和」などの選択肢がある | 選択肢の元号に丸をつけ、年数だけ書く |
| 「yyyy/mm/dd」などの入力例がある | 例と同じ桁数・区切りで書く |
2つ目は見落としやすい点です。あらかじめ元号が印刷されているなら、そこに西暦を書き込むと、読む側は和暦と西暦のどちらの数字か判断できなくなります。印刷された元号に合わせて、和暦の年数を書きます。
略記の「H」「S」「R」は、欄に記入例があるかどうかで判断します。システムの入力欄で「H7.4.1」のような形を求めるものもあれば、元号を漢字で書かせるものもあります。**略記が通るかどうかは、書類の種類ではなく提出先の指定で決まります。**指定が見当たらないときは、略さずに「平成」「昭和」と書けば、読み違えは起きません。なお、略記の文字は大文字の英字ですが、全角か半角かも欄によって指定が違うことがあります。
元号の境目は、月日で決まる
元号は、1月1日ではなく、改元の日から変わります。平成の始まりを定めた「元号を改める政令」(昭和64年政令第1号)は、昭和64年1月8日から施行されました。令和は「元号を改める政令」(平成31年政令第143号)により、2019年5月1日からです。いずれも内閣府のページで確かめられます。大正と昭和の切り替え日は、一般に1912年7月30日と1926年12月25日とされています。
| 西暦の日付 | 元号 |
|---|---|
| 1926年12月24日 | 大正15年 |
| 1926年12月25日 | 昭和元年 |
| 1989年1月7日 | 昭和64年 |
| 1989年1月8日 | 平成元年 |
| 2019年4月30日 | 平成31年 |
| 2019年5月1日 | 令和元年 |
昭和64年は1月1日から1月7日までの7日間しかありません。昭和元年も、12月25日から12月31日までの7日間です。この期間に生まれた人は、西暦の年だけ見て元号を決めると、まず間違えます。
和暦の年数は、「西暦から開始年を引いて1を足す」で出せます。1989年1月7日生まれなら、1989−1925で64、つまり昭和64年。1月8日生まれなら、1989−1988で1、つまり平成元年です。令和なら、西暦から2018を引きます。この引き算は、月日が改元の日より前か後かを確かめてから使います。
具体的な例を、上の式で確かめます。
| 西暦の生年月日 | 式 | 和暦 |
|---|---|---|
| 1980年(月日を問わず) | 1980−1925 | 昭和55年 |
| 1990年(月日を問わず) | 1990−1988 | 平成2年 |
| 2000年(月日を問わず) | 2000−1988 | 平成12年 |
この3つの年は、改元の年ではないので、月日を気にせず年だけで決まります。式が使えるのは、あくまでその年の途中で元号が変わらない場合です。
「元年」と「1年」、書くときの迷い
「平成元年」と「平成1年」のどちらで書くかは、書類の欄ごとに扱いが違います。行政の書式では「元年」と書かせる例が多く見られますが、数字の入力欄では「1」しか入らないこともあります。欄の記入例に合わせるのが、いちばん手戻りの少ない方法です。
迷ったときは、次の順で確かめます。
- 欄に記入例や注意書きが無いか
- 同じ書類の他の日付欄が、西暦か和暦か
- 改元の年なら、月日が境目の前か後か
3の確認だけは、暗算に頼らないほうが安全です。元号⇔西暦を整えるは、「令和元年」や「H7」のような略称・元年表記を入れても西暦に直せ、逆に西暦から元号も出せます。書類に書く前に、境目の年だけでも一度通しておくと、書き直しを防げます。
なお、この記事は2026年11月時点の内容です。書式の細かい指定は提出先で変わるため、迷うときは必ず提出先の記入例を確認してください。
出典
- 内閣府「元号に関する情報」(平成の政令:昭和64年政令第1号、令和の政令:平成31年政令第143号)