日の出が最も早いのは夏至ではない──日の出と日の入りがずれる理由
東京の2026年は、夏至が6月21日でも日の出が最も早いのは6月6日から21日の4時25分で、日の入りが最も早いのは冬至より前の12月1日から13日の16時28分です。国立天文台の暦計算室の数値で、ずれの理由を南中時刻と均時差から説明します。
この記事のポイント
- 東京の日の出は4時25分が6月6日から21日まで最も早い
- 夏至・冬至は昼の長さの極値であり、日の出・日の入りの極値ではない
- 「日の出・日の入りを整える」と「二十四節気を整える」で日付を確かめる
- Q.
- 日の出が一番早い日は夏至ではないの?
- A.
- 夏至ではありません。日本では、日の出が最も早い日は夏至より1週間ほど早く、日の入りが最も遅い日は夏至より1週間ほど後になります。昼の長さだけでなく、太陽が真南に来る南中時刻が日々ずれていくことが理由です。
「一年で一番昼が長い夏至の日が、日の出も一番早い」と思っている方は多いと思います。ところが、東京の暦を日ごとに見ると、そうなっていません。冬至も同じで、昼が一番短い日と、日の入りが一番早い日、日の出が一番遅い日は、それぞれ別の日です。
結論を先に書きます。
夏至と冬至は「昼の長さ」が最大・最小になる日であって、日の出と日の入りの時刻が最も早い・遅い日ではありません。国立天文台の暦計算室による東京の2026年の値では、日の出が最も早い4時25分は6月6日から21日まで続き、日の入りが最も早い16時28分は12月1日から13日まで続きます。この記事の数字は、国立天文台暦計算室「日の出入り@東京」(2026年1月・6月・12月)と、国立天文台の暦要項(2026年)、国立天文台のよくある質問(質問1-4)によります。
東京の2026年の日の出・日の入り
国立天文台の暦計算室が公表する東京(緯度35.6581度・経度139.7414度)の値から、夏至・冬至の前後を抜き出します。時刻は太陽の上辺が地平線に一致する時刻で、標高0mとして計算されています。
| 日付 | 日の出 | 南中 | 日の入り |
|---|---|---|---|
| 6月1日 | 4時27分 | 11時39分 | 18時51分 |
| 6月6日 | 4時25分 | 11時40分 | 18時54分 |
| 6月21日(夏至) | 4時25分 | 11時43分 | 19時00分 |
| 6月24日 | 4時26分 | 11時43分 | 19時01分 |
| 12月1日 | 6時32分 | 11時30分 | 16時28分 |
| 12月13日 | 6時41分 | 11時35分 | 16時28分 |
| 12月22日(冬至) | 6時47分 | 11時39分 | 16時32分 |
| 1月1日 | 6時51分 | 11時44分 | 16時38分 |
夏至は2026年6月21日です(暦要項では17時25分)。ところが日の出は、6月6日から21日まで4時25分で並び、夏至の日が特別早いわけではありません。日の入りが最も遅い19時01分は、6月24日から30日にかけて続きます。つまり日の入りは、夏至のあとも少し遅くなり続けます。
冬至は12月22日(5時50分)です。日の入りの16時28分は12月1日から13日で、冬至の9日から3週間ほど前に、すでに一番早い値に達しています。一方、日の出は冬至の6時47分より、年明けの6時51分のほうが遅く、2026年1月は1日から13日まで6時51分でした。
整理すると次のとおりです。
| 日の出 | 日の入り | |
|---|---|---|
| 夏至ごろ | 夏至より前に最も早くなる(東京は4時25分) | 夏至より後に最も遅くなる(東京は19時01分) |
| 冬至ごろ | 冬至より後に最も遅くなる(東京は6時51分) | 冬至より前に最も早くなる(東京は16時28分) |
国立天文台のよくある質問では、日本の場合、日の出が最も早い日は夏至より1週間ほど早く、日の入りが最も遅い日は夏至より1週間ほど後になる、と説明されています。冬至については、日の出が最も遅い日は冬至の半月ほど後、日の入りが最も早い日は冬至の半月ほど前です。この現象は日本中どこでもほぼ同じです。
昼の長さとは別の動きがある
夏至の日の昼の長さは、東京で日の出4時25分から日の入り19時00分までの14時間35分です。冬至の日は6時47分から16時32分までの9時間45分で、差は4時間50分あります。昼の長さの極値は、確かに夏至と冬至です。
ところが、日の出と日の入りは「昼の長さ」だけで決まりません。もうひとつの要素が、太陽が真南に来る時刻、つまり南中時刻です。表の南中の列を見ると、6月1日は11時39分、6月21日は11時43分と、毎日少しずつ遅くなっています。
日の出と日の入りは、おおよそ「南中時刻から昼の長さの半分だけ前と後」にあたります。夏至の前後は昼の長さの増減がほぼ止まるため、南中時刻が日ごとに遅くなる効果のほうが大きく見えてきて、日の出も日の入りも一緒に遅くなっていきます。
冬至前の日の入りで確かめます。12月7日に当たる値は、国立天文台のデータでは日の入りが16時28分、12月22日は16時32分です。この間に南中時刻は11時32分から11時39分へと7分遅くなります。昼が短くなる分、昼の長さの半分は3分ほど縮みますが、南中の遅れのほうが大きいため、日の入りは差し引き4分遅くなります。12月に昼がまだ短くなり続けているのに、日の入りが遅くなり始めるのはこのためです。
南中時刻が動く理由と均時差
南中時刻が12時ちょうどにならず、年間で動くことにも理由があります。
- 日本標準時は東経135度の時刻です。東京は東経139.74度にあり、標準時の子午線より東にあるため、太陽はその分早く南中します。経度1度で4分の差になるので、計算すると差は約19分で、平均して11時41分ごろに南中します
- 太陽の動きが年間を通して一定ではありません。国立天文台は、太陽の通り道である黄道が天の赤道に対して約23.4度傾いていること、地球の公転軌道が楕円であることを理由に挙げています
後者の2つの理由による、時計の時刻(平均太陽時)と実際の太陽の動きから決まる時刻(真太陽時)の差が均時差です。この差が年間で増えたり減ったりするため、南中時刻は日付とともに動きます。東京の2026年の暦では、12月1日が11時30分、1月31日が11時54分で、2か月のあいだに24分動いています。
南中時刻が遅くなる速さが大きい時期が、ちょうど夏至と冬至の前後にあたります。そのため、昼の長さの極値と、日の出・日の入りの極値が一致しません。
場所による違いと読むときの注意
この現象は日本中どこでもほぼ同様ですが、時刻そのものは場所で異なります。経度が東にあるほど日の出は早く、緯度が高いほど夏と冬の昼の長さの差は大きくなります。
- 上の表は東京の値で、標高0mの条件です。山や建物は考慮されていません
- 「最も早い日」は、分単位で見ると同じ時刻が何日も続きます。東京の4時25分は6月6日から21日の16日間です。何日が一番かは、秒まで見るか、分で丸めるかで変わります
- 年によっても数分ずれます。上の数字は2026年のものです
初日の出の時刻にも関係します。冬至の日の出は6時47分、元日は6時51分で、元日のほうが遅くなります。
日付と時刻を確かめる
自分の地域の日の出・日の入りは、日の出・日の入りを整える で都道府県を選ぶと、年間の推移まで見られます。計算はNOAAの近似式で、誤差は2分ほどです。国立天文台の暦と1〜2分ずれることがあるため、正確な値が必要なときは暦計算室を使ってください。夏至・冬至を含む二十四節気の日付は、二十四節気を整える で年ごとに確かめられます。
まとめ
- 夏至(2026年は6月21日)と冬至(12月22日)は昼の長さの極値。日の出・日の入りの極値は別の日
- 東京は日の出が6月6日〜21日に4時25分で最も早く、日の入りは12月1日〜13日に16時28分で最も早い
- 理由は南中時刻が日ごとに動くことで、東京では12月1日の11時30分から1月31日の11時54分まで変わる
- 日本では、日の出が最も早い日は夏至の約1週間前、日の入りが最も遅い日は約1週間後