国勢調査2025で人口が増えた市区町村はどこ?
令和7年国勢調査の人口等基本集計で、2020年より人口が増えた市区町村は、比べられる1,740のうち169でした。市・特別区・町村の別、都道府県ごとの数、増加数と増加率の上位、数え方の約束ごと、数字を読むときの注意を、公表値のまま整理します。
この記事のポイント
- 2020年より人口が増えた市区町村は1,740のうち169
- 増加率の上位は人口が少ない町が占め、増加数の1位は大阪市
- 「市区町村の人口を整える」で5年増減率の順に並べて確かめる
- Q.
- 国勢調査2025で、人口が増えた市区町村はいくつありますか?
- A.
- 令和7年国勢調査の人口等基本集計では、2020年と比べられる1,740市区町村のうち169で人口が増えました。内訳は、市が82、特別区が20、町村が67です。残りの1,571は減りました。
2025年の国勢調査で、日本の人口は2020年より減りました。では、その中で人口が増えた市区町村は、いくつあって、どこにあるのでしょうか。
結論を先に書きます。
令和7年国勢調査の人口等基本集計(2026年9月29日公表)で、2020年より人口が増えた市区町村は、比べられる1,740のうち169でした。内訳は市が82、特別区が20、町村が67です。 割合にすると約9.7%で、残りの1,571は減っています。全国の人口は122,972,528人(2025年10月1日現在)で、2020年の126,146,099人より3,173,571人、2.52%少なくなりました。
この記事の数字は、総務省統計局の令和7年国勢調査 人口等基本集計 第1-1表(原数値)を、このサイトのデータとして整えたものです。順位や件数の集計は、当サイトで機械的に行いました。
数え方を先に決める
最初に、何を数えているかを決めておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 全国の市・町村・特別区、合計1,741(市792、町村926、特別区23) |
| 除く | 北方領土の6村(国勢調査の対象外) |
| 政令指定都市 | 市として1つに数え、行政区には分けない |
| 比べる数字 | 2025年の人口と、2025年の境界に組み替えた2020年の人口 |
| 比べられない | 双葉町(2020年は全域が調査の対象外)。このため、比べられるのは1,740 |
2020年の人口は、その後に合併や境界の変更があった市区町村について、2025年の境界に組み替えた値を使っています。そうしないと、同じ範囲の人口で比べられないためです。
市・特別区・町村の別
| 種類 | 比べられる数 | 増えた数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 市 | 792 | 82 | 10.4% |
| 特別区 | 23 | 20 | 87.0% |
| 町村 | 925 | 67 | 7.2% |
| 合計 | 1,740 | 169 | 9.7% |
特別区は23のうち20で増えました。減ったのは千代田区、目黒区、渋谷区の3つです。市と町村では、増えたのは1割前後です。
政令指定都市は20市のうち6市で増えました。増えたのは、さいたま市、千葉市、川崎市、名古屋市、大阪市、福岡市です。
都道府県ごとの数
169の市区町村を都道府県別に見ると、31の都道府県に1つ以上あり、16の都道府県には1つもありません。
| 都道府県 | 増えた数 | 都道府県内の数 |
|---|---|---|
| 東京都 | 31 | 62 |
| 沖縄県 | 16 | 41 |
| 千葉県 | 12 | 54 |
| 福岡県 | 11 | 60 |
| 埼玉県 | 10 | 63 |
| 北海道 | 9 | 179 |
| 愛知県 | 9 | 54 |
| 大阪府 | 7 | 43 |
| 熊本県 | 7 | 45 |
1つもなかった16の県は、岩手県、秋田県、山形県、栃木県、新潟県、福井県、静岡県、奈良県、和歌山県、鳥取県、山口県、香川県、愛媛県、高知県、大分県、宮崎県です。
東京都は62のうち31で、ちょうど半分です。都道府県の中で割合が最も高く、次が沖縄県です。内訳は特別区が20、市が11です。沖縄県は41のうち16で、約4割です。北海道は179のうち9と、数は多くても割合は小さくなっています。
増加率の上位
増え方を、2020年と比べた割合で見ます。上位の顔ぶれは、人口が少ない町が中心です。
| 順位 | 市区町村 | 2020年(組替) | 2025年 | 増加数 | 増加率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 福島県 大熊町 | 847人 | 1,533人 | 686人 | 81.0% |
| 2 | 福島県 富岡町 | 2,128人 | 2,894人 | 766人 | 36.0% |
| 3 | 福島県 浪江町 | 1,923人 | 2,574人 | 651人 | 33.9% |
| 4 | 福島県 楢葉町 | 3,710人 | 4,536人 | 826人 | 22.3% |
| 5 | 北海道 占冠村 | 1,306人 | 1,486人 | 180人 | 13.8% |
| 6 | 茨城県 つくば市 | 241,656人 | 268,832人 | 27,176人 | 11.2% |
増加率が10%以上の市区町村は、この6つです。上位の4つは福島県の町で、2020年の人口が847人から3,710人と少なく、増加数が数百人でも率が大きく出ます。つくば市だけが、人口が24万人を超える規模で10%以上の増加です。
増加率が5%以上10%未満は13、2%以上5%未満は56、1%以上2%未満は36、1%未満は58です。合計は6 + 13 + 56 + 36 + 58 = 169になります。
増加数の上位
人数で見ると、別の顔ぶれになります。
| 順位 | 市区町村 | 増加数 | 増加率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 大阪府 大阪市 | 52,959人 | 1.9% |
| 2 | 福岡県 福岡市 | 50,401人 | 3.1% |
| 3 | 東京都 江東区 | 29,192人 | 5.6% |
| 4 | 茨城県 つくば市 | 27,176人 | 11.2% |
| 5 | 神奈川県 川崎市 | 21,309人 | 1.4% |
| 6 | 埼玉県 さいたま市 | 20,840人 | 1.6% |
| 7 | 千葉県 千葉市 | 19,895人 | 2.0% |
| 8 | 東京都 台東区 | 16,602人 | 7.9% |
| 9 | 千葉県 流山市 | 15,237人 | 7.6% |
| 10 | 東京都 葛飾区 | 14,174人 | 3.1% |
増加数の上位10件のうち、東京都が3つ、千葉県が2つです。増加率と増加数の上位には、つくば市だけが両方に入っています。
増えた169に見られる事実
ここまでの数字から、事実として言えることを並べます。
- 特別区23のうち20、政令指定都市20のうち6が増えた
- 増加数の上位10件は、東京都、千葉県、大阪府、福岡県、茨城県、神奈川県、埼玉県の市区
- 増加率の上位6のうち5つは、2025年の人口が5,000人未満の町村。人口が少ないほど、少ない人数で率が大きく出る
- 人口10万人以上で増えたのは64市区
- 増えた169の市区町村の2025年の人口を合計すると、32,144,236人
増えた理由は、この調査の数字からは分かりません。国勢調査は人口を数える調査で、転入・転出や出生・死亡の内訳は別の統計にあります。たとえば、出生数と死亡数の差は、人口動態統計で確かめられます。
数字を読むときの注意
- 人口が少ない町村では、数百人の増減で増加率が大きく動く。率と人数は両方を見る
- 2020年の人口は組替値。2020年の調査時に公表された人口とは、境界が変わった市区町村で一致しない
- 全体の人口が減っているので、「増えた」は例外的。減った1,571が大多数である
- 速報や、都道府県が先に出した数字とは、確定した基本集計で差が出ることがある
市区町村の人口を整えるでは、全国1,741市区町村を、5年増減率や総人口などの指標で並べ替えられます。自分の住む市区町村が全国で何位か、人口規模帯や都道府県で絞り込んで確かめられます。都道府県単位で見るなら、都道府県の人口を整えるが使えます。47都道府県の総人口と5年増減率を並べられます。
まとめ
- 2020年より人口が増えた市区町村は、比べられる1,740のうち169(約9.7%)
- 内訳は市82、特別区20、町村67。特別区は23のうち20で増えた
- 増加率の1位は大熊町の81.0%、増加数の1位は大阪市の52,959人
- 東京都は62のうち31、沖縄県は41のうち16で増えた。16の都道府県は1つもなかった
- 増えた理由は、国勢調査の人口の数字からは分からない