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林野率は高知が8割超、大阪は3割──都道府県の森の差と、林野率の定義

2025年農林業センサスの林野率は、高知県が83.2%で全国1位、大阪府が29.9%、最も低い千葉県が29.7%です。林野率とは何を何で割った数字か、森林率との違い、面積が広い県と率が高い県の違い、木材の生産量との関係を、公表値の表で整理します。

この記事のポイント

  • 林野率は高知県83.2%が1位、大阪府29.9%、全国は66.3%
  • 林野率と林野庁の森林率は元が違う。面積の広さと率の高さも別
  • 「森林を整える」で47都道府県の率と面積を並べて確かめる
Q.
林野率が一番高い都道府県はどこ?
A.
2025年農林業センサスでは高知県が83.2%で最も高く、全国で唯一8割を超えています。2位は岐阜県の79.2%、3位は島根県の78.6%です。全国の林野率は66.3%です。
この記事の作業は、無料のツールでそのままできます(入力は送信されません) 森林を整える 森林率(林野率)ランキング——1位は高知県83.2%。木材の生産量は北海道が1位 開く

林野率が最も高いのは高知県の83.2%で、47都道府県のなかで唯一8割を超えています。いっぽう最も低いのは千葉県の29.7%で、大阪府が29.9%と続きます。農林水産省の「2025年農林業センサス」確報(2026年9月8日公表、基準は2025年2月1日)の数字です。

「森林率」の名前で探される数字ですが、この統計の指標は「林野率」で、定義が少し違います。この記事では、定義、上位と下位の顔ぶれ、面積の広さとの違いを、公表値だけで整理します。

結論:高知83.2%、大阪29.9%、全国66.3%

順位林野率が高い県林野率林野率が低い府県林野率
1高知県83.2%千葉県(47位)29.7%
2岐阜県79.2%大阪府(46位)29.9%
3島根県78.6%埼玉県(44位タイ)31.3%
4山梨県78.2%茨城県(44位タイ)31.3%
5奈良県76.7%東京都(43位)35.0%

高知県と大阪府の差は、83.2%から29.9%を引いて53.3ポイントです。割合で比べると、高知県は大阪府の約2.8倍にあたります。全国の林野率は66.3%で、これを上回る道県は24、下回る都府県は23です。70%以上の道県は19、75%以上は10あり、80%以上は高知県だけです。逆に、40%未満は6都府県、50%未満は10都府県です。

林野率とは何を何で割った数字か

林野率は、林野面積を総土地面積で割った割合です。ここでいう「林野」は、現況の森林面積に、森林以外の草生地を加えたものです。

高知県の場合、総土地面積は710,228ha、林野面積は590,850haで、590,850÷710,228=83.2%です。大阪府は総土地面積190,534haに対して林野面積57,009haで、29.9%になります。

注意したいのは、「森林率」と呼ばれる別の数字があることです。林野庁が公表する森林率は、森林面積を国土面積で割ったもので、集計の元が農林業センサスとは違います。検索で「森林率」と調べても、林野率と少し異なる値が出るのはこのためです。この記事で使う数字は、すべて農林業センサスの林野率です。

もう1つの注意点は北海道です。北海道の林野率は70.2%ですが、表にある林野面積5,503,949haを総土地面積8,342,227haで割ると約66.0%になり、公表値と合いません。これは、公表の林野率が北方領土を除いた土地面積の扱いで計算されているためで、表の面積どうしを割った値とは一致しません(島根県の竹島も同様に除かれています)。自分で割って確かめるときは、北海道だけ値がずれると覚えておいてください。

面積が広い県と、率が高い県は別

林野面積そのものの大きさを並べると、顔ぶれが変わります。

順位林野面積が大きい県林野面積林野率
1北海道5,503,949ha70.2%
2岩手県1,147,148ha75.1%
3長野県1,026,070ha75.7%
4福島県942,470ha68.4%
5岐阜県840,813ha79.2%

林野面積で1位の北海道は、林野率では19位です。高知県は林野面積590,850haで、面積の順位は上位5県に入りませんが、率では1位です。面積は県そのものの大きさに左右されるので、「森の広さ」を見るなら面積、「県の何割が森か」を見るなら林野率と、目的で使い分けます。

面積の最も小さい側を見ると、大阪府の57,009ha、東京都の76,942ha、香川県の87,449haの順です。この3つは林野率も低めですが、香川県は46.6%で、東京都の35.0%や大阪府の29.9%より高くなっています。林野面積が小さいことと、林野率が低いことは、一致しません。

林野と森林の差は、県によって大きさが違う

林野は「現況森林面積+森林以外の草生地」なので、森林面積よりも少し大きくなります。全国では、林野面積が24,743,898ha、現況森林面積が24,392,132haで、差は351,766haです。林野面積の約1.4%にあたります。

地域林野面積と現況森林面積の差林野面積に占める割合
全国351,766ha約1.4%
北海道203,371ha約3.7%
沖縄県9,044ha約7.9%
熊本県11,017ha約2.4%
高知県855ha約0.1%

差の大きさは県で違い、沖縄県では林野面積の約7.9%が森林以外の草生地です。高知県はほぼ差がなく、林野面積の大半が現況の森林です。「森林率」と「林野率」の値がずれる理由の1つは、こうした草生地の扱いです。

森が多いことと、木材をたくさん出すことは別

林野率が高い県と、木材の生産量が多い県も、同じではありません。農林水産省の木材統計(令和7年・第1報、2026年6月12日公表)では、国産材の素材生産量は全国で20,071千m3でした。素材生産量は、製材・合板・木材チップなどの工場に入荷した国産材の量を、入荷元の都道府県ごとに集計したものです。

順位素材生産量の多い道県素材生産量
1北海道2,795千m3
2宮崎県1,829千m3
3秋田県1,205千m3
4大分県1,170千m3
5岩手県1,130千m3

林野率1位の高知県は583千m3で、素材生産量では全国11位です。林野率2位の岐阜県は337千m3で20位です。北海道の2,795千m3は、全国の約13.9%を占めます。森が県の何割かという林野率と、どれだけの木が出荷されたかという素材生産量は、別々に調べる数字です。

読むときの注意

  1. 指標名を確かめる。 林野率、森林率、森林面積は別の数字です。出典が農林業センサスか林野庁かで値が変わります。
  2. 調査の時点を確かめる。 この記事の数字は2025年2月1日現在です。以前の調査と並べるときは、時点と定義が同じか確かめます。
  3. 率は小数点以下の違いに意味を持たせすぎない。 埼玉県と茨城県はどちらも31.3%で、同率です。

47都道府県を並べて確かめる

「森林を整える」では、47都道府県の林野率を高い順に並べ、林野面積と現況森林面積も確かめられます。木材の素材生産量のランキングも同じページにあります。公表値はそのまま載せ、順位だけをサイトで計算しています。出典は農林水産省「2025年農林業センサス」確報です。

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