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SES営業を整える

中級

SESの契約形態を整える。

= 準委任・請負・派遣の違いが4問診断で分かる

SES の契約形態が初めての方は、先に そもそも SES の契約形態とは・どんな場面で使うか をどうぞ。

⚠️ 本ページは一般的な仕組みの解説であり、個別の法律相談・契約助言ではありません。制度の記述は2026年8月時点のものです。「偽装請負」に関する記述は断定ではなく懸念の注意喚起にとどめています。実際の契約・実態の判断は、最終的に労働局や弁護士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

そもそも SES の契約形態とは

「誰の指示で動き、何に対してお金が払われるか」で見分ける、3つの契約の型。

SES は客先で技術者が働く形態を指す一般的な呼び方で、法律上の契約の名前ではありません。契約書に書かれる型としては、主に準委任(民法656条)、請負(民法632条)、派遣(労働者派遣法)の3つが出てきます。ざっくり言うと、準委任は業務を行うこと、請負は仕事を完成させること、派遣は相手先の指示のもとで働くことを約束する契約です。

見分けのいちばんの手がかりは、指揮命令を誰が出すかです。家づくりにたとえると、請負は「家を建てて引き渡す」約束、準委任は「設計の相談役として月に何日か来てもらう」約束、派遣は「相手の会社の一員として相手の指示で働いてもらう」約束に近いイメージです。ここでの説明は一般的な仕組みで、個別の契約や実態の判断は労働局や弁護士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

どこで・どんな場面で使うか

  • 契約書の題名を見たとき

    「業務委託契約書」などの題名だけでは型が分かりません。中身の条項から、どの型にあたるかを読み取る入口になります。

  • 客先の担当者から直接作業の指示が来るとき

    契約の型と実際の指示の出し方が合っているかを、立ち止まって確かめるきっかけになります。

  • 営業がお客様から契約形態を聞かれたとき

    「うちは準委任です」と言えるだけでなく、請負や派遣との違いを説明できると話が早く進みます。

  • 技術者に、自分の契約を説明するとき

    自分は誰の指示で、何に対して報酬が出る働き方なのかを、言葉にして伝えられます。

  • 成果物の納品を求められたとき

    納品が必要なら完成責任が関わる請負の話なのか、確認すべき点が見えてきます。

知らないと何が困るか

  • 契約の型と実際の働き方のずれに気づけない。型と実態が合っていないと、問題になる場合があるとされます。気になるときは専門家に確認するのが安全です。
  • 責任の範囲を取り違える。請負は仕事の完成や契約不適合責任が論点になり、準委任は原則として業務を行うこと自体が約束です。ただし成果完成型のような例外もあります。
  • 営業・技術者・お客様で話がかみ合わない。同じ「SES」でも想像している契約が違うと、条件の認識がずれたまま進みかねません。

上のツールで4つの質問に答えて、いまの実態にいちばん近い契約形態を確かめてみてください(診断は目安で、法的な判断ではありません)。

指揮命令は誰から誰に流れるか

3形態を並べると「誰が作業の指示(指揮命令)を出すか」がいちばんの分かれ目だと分かります。実線=指揮命令、破線=契約関係。

🏗️ 請負 客先(発注者) 仕事の完成を発注 自社(請負人) 完成責任を負う 技術者 自社の指示で稼働 請負契約 指揮命令 ✕ 客先からの 直接指揮命令なし 🤝 準委任 客先(委託者) 事務の処理を委託 自社(受任者) 善管注意義務を負う 技術者 自社の指示で稼働 準委任契約 指揮命令 ✕ 客先からの 直接指揮命令なし 🧭 派遣 客先(派遣先) 労働力の提供を受ける 自社(派遣元) 雇用管理の責任を負う 技術者 客先の指示で稼働 労働者派遣契約 雇用契約 指揮命令 (客先から直接)

※ 派遣だけは客先(派遣先)が技術者に直接指揮命令する構造が法律上認められています(労働者派遣法)。請負・準委任で客先が技術者に直接指示を出すと、下の診断が示す偽装請負の懸念につながります。

3形態を8項目で比較

出典は民法・労働者派遣法の一般論のみ。相場や社内ルールではなく、法律上の建付けの違いです。

比較項目 🏗️ 請負 民法632条〜642条 🤝 準委任 民法656条(643条以下を準用) 🧭 派遣 労働者派遣法2条1号
契約の目的 仕事の完成(成果物・作業の完了)事務の処理(法律行為でない業務の遂行)労働力の提供(客先の指揮命令下での労働)
報酬の対象 完成した仕事の成果に対して事務処理そのもの(履行割合型)または得られた成果(成果完成型)に対して稼働した労働時間に対して
指揮命令者 自社(請負人)。客先は原則、直接指揮命令しない自社(受任者)。客先は原則、直接指揮命令しない客先(派遣先)
完成責任 あり(仕事を完成させる義務を負う)原則なし(善管注意義務を尽くせば足りる)なし(労働力の提供が目的で、成果の完成義務はない)
契約不適合責任の有無 あり(民法636条・637条等)原則なし(善管注意義務違反があれば債務不履行責任)なし(請負契約ではないため、概念自体が生じない)
再委託の可否(原則) 原則自由(契約で禁止・制限されることも多い)原則不可(委託者の許諾があれば可。民法644条の2)不可(労働者をさらに他社の指揮命令下に置く「二重派遣」は認められない)
労働時間管理 自社が管理(客先は関与しない)自社が管理(受任者の裁量)客先(派遣先)が管理。雇用管理の責任は自社(派遣元)
向いている場面 成果物・納品物が明確で、完成責任を負ってでも裁量で進めたい開発案件要件が流動的で完成物を確定しづらい保守・運用・コンサル的な業務客先チームの一員として常駐し、指揮命令を受けて稼働することが前提の案件

※「指揮命令者」の行にある通り、客先が直接指揮命令できる適法な形は派遣のみです。請負・準委任の契約なのに客先が直接指示を出している場合は、下の診断ツールで確認してみてください。

準委任には2つの型がある

2020年(令和2年)施行の民法改正で「成果完成型」が明文化され、準委任は履行割合型と成果完成型の2種類に整理されました。

民法648条

履行割合型

従来型の準委任。稼働した時間・工数など「事務処理の履行そのもの」に応じて報酬を受け取る。成果物の完成有無にかかわらず、働いた分の報酬が発生する。

民法648条の2(2020年民法改正で明文化)

成果完成型

委任事務の履行により得られた成果に対して報酬を支払う類型。成果に対して支払われる点は請負に近いが、完成させる義務(完成責任)や契約不適合責任までは原則負わない点が請負と異なる。

※ 成果完成型は「成果に対して報酬」という点で請負に近づきますが、完成させる義務(完成責任)や契約不適合責任までは原則負わない点が請負との違いです。上の比較表は準委任の一般形(履行割合型)を基準にしています。

4つの質問で、いまの実態にいちばん近い形態を診断

働き方の実態(誰が指示するか・何に対する報酬か)を答えると、法律上いちばん近い形態を表示します。契約書の表題ではなく実態で判定する点がポイントです。

① 作業指示は誰が出す?

② 報酬は何に対して支払われる?

③ 成果物を完成させる義務がある?

④ 勤務時間・場所は誰が決める?

診断結果

4問に答えると、最も近い形態を表示します。

※ この診断は目安です。実際の判断は個別の実態(業務の進め方・指揮命令の実質)に基づいて行われ、最終的には労働局や専門家への確認が必要です。回答内容はこの端末の中だけで処理され、どこにも送信されません。

関連ツール

⚠️ 本ページは一般的な仕組みの解説であり、個別の法律相談・契約助言ではありません。制度の記述は2026年8月時点のものです。実際の契約・実態の判断は、最終的に労働局や弁護士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

このツールについて

準委任・請負・派遣——SES契約でよく出てくる3つの形態を、指揮命令者・報酬の対象・完成責任などの軸で比較します。4つの質問に答えると、実態に最も近い形態を診断。営業がお客様や技術者に契約の違いを説明するときの道具として使えます。

準委任・請負・派遣——指揮命令者・完成責任などの軸で比較。4問診断で実態に最も近い形態を判定し、偽装請負と判断される懸念がある組み合わせには注意も表示。営業がお客様や技術者に説明するときの道具に。

主な機能

  • 3形態×8項目の比較表(民法・派遣法の一般的な整理)
  • 指揮命令の流れをSVG図解で可視化
  • 4問診断で実態に最も近い形態を判定
  • 偽装請負の懸念がある組み合わせに注意表示(断定せず・専門家への確認を案内)
  • 準委任の履行割合型/成果完成型(2020年民法改正)の解説
  • 2形態ずつ比較するサブページ3枚
  • 送信ゼロ・ブラウザ内完結

よくある質問

Q. 準委任と請負の一番の違いは何ですか?

A. 完成責任の有無です。請負は「仕事を完成させる義務」を負い、未完成なら契約不適合責任も問われます。準委任は「事務処理に対して善管注意義務を尽くす」契約で、原則として完成責任は負いません。どちらも指揮命令は自社(受託側)が行う点は共通です。

Q. SESでよく聞く「偽装請負」とはどういう意味ですか?

A. 契約上は請負や準委任なのに、実態として客先が技術者に直接、作業の指示や勤務時間の管理をしている状態を指します。客先が直接指揮命令できる適法な形は労働者派遣とされているため、指揮命令が客先にありながら契約が請負・準委任のままだと、偽装請負と判断される懸念があるとされます。個別の実態によって判断は変わるため、最終的には労働局や弁護士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

Q. 準委任の「履行割合型」と「成果完成型」の違いは何ですか?

A. 履行割合型は稼働した時間・工数など事務処理そのものに応じて報酬が発生する従来型です。成果完成型は、得られた成果に対して報酬を支払う類型で、2020年施行の民法改正で明文化されました。成果に対して支払われる点は請負に近づきますが、完成義務や契約不適合責任までは原則負わない点が請負との違いです。

Q. 客先常駐なのに契約は準委任、というのは問題ないのですか?

A. 客先に常駐すること自体は問題ではありません。ポイントは「誰が作業の指示を出しているか」です。常駐先にいても指示を自社の上司やPMが出しているなら一般的な形です。逆に常駐先の担当者が日々の作業指示や勤務時間の管理を直接している場合は、偽装請負と判断される懸念があるとされます。本ページの4問診断で実態を整理できます。

Q. このページの診断結果は法的な判定ですか?

A. いいえ、法的な判定ではありません。4つの質問への回答から、民法・労働者派遣法の一般的な考え方に照らして「最も近い形態」を機械的に示す目安です。個別の法律相談・契約助言ではないため、最終判断は労働局や専門家にご確認ください。回答内容はこの端末の中だけで処理され、どこにも送信されません。

入力値はURLの「#」以降に入るためサーバーには送信されません。リンクを開くと同じ状態を復元します。

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データの時点:2026年8月時点(労働者派遣法・民法)

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