「月末締め翌月末払い」は最長何日待つ?──締め日と支払サイトの数え方
月末締め翌月末払いで、月初の取引から入金までは最長61日(受領日を数えると62日)、2月は58日と月で差が出ます。土日に当たったときの扱いと、公正取引委員会が示す60日・2か月の考え方もあわせて、締め日と支払サイトの数え方を表で整理します。
この記事のポイント
- 月初の取引は最長61日(7月・12月)、2月は58日と、月で差が出る
- 締め日から数えると28〜31日。取引日から数えると約2倍になる
- 「日数・営業日計算を整える」で日付間の日数を数え直せる
- Q.
- 月末締め翌月末払いだと、取引から入金まで最長何日?
- A.
- 月初の取引が最長で、7月や12月の1日の取引は支払日の翌月末まで61日です。受領日を1日目として数えると62日になります。短い月では58日で、取引日と月によって日数は変わります。
「月末締め翌月末払い」という条件は、請求書や契約書でよく見かけます。ただ、実際に取引してから入金までが何日かかるのか、数えたことがある人は少ないのではないでしょうか。
結論を先に書きます。
月末締め翌月末払いで、月初(1日)の取引が支払われるまでは、最長で61日です。受領日を1日目として数える数え方だと62日になります。 7月1日の取引は8月31日に、12月1日の取引は翌年1月31日に支払われます。短い月もあり、2026年の1月1日の取引は2月28日払いの58日、2月1日の取引は3月31日払いの58日です。同じ条件でも、取引日と月によって、待つ日数は変わります。
月初の取引は何日待つか(2026年の月別)
月末締め翌月末払いで、各月の1日に取引した場合の日数を、2026年のカレンダーで数えました。「経過日数」は支払日から取引日を引いた日数、「受領日を含む」は取引日を1日目として数えた日数です。
| 取引月(1日) | 支払日 | 曜日 | 経過日数 | 受領日を含む |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 2月28日 | 土 | 58日 | 59日 |
| 2月 | 3月31日 | 火 | 58日 | 59日 |
| 3月 | 4月30日 | 木 | 60日 | 61日 |
| 4月 | 5月31日 | 日 | 60日 | 61日 |
| 5月 | 6月30日 | 火 | 60日 | 61日 |
| 6月 | 7月31日 | 金 | 60日 | 61日 |
| 7月 | 8月31日 | 月 | 61日 | 62日 |
| 8月 | 9月30日 | 水 | 60日 | 61日 |
| 9月 | 10月31日 | 土 | 60日 | 61日 |
| 10月 | 11月30日 | 月 | 60日 | 61日 |
| 11月 | 12月31日 | 木 | 60日 | 61日 |
| 12月 | 2027年1月31日 | 日 | 61日 | 62日 |
経過日数は58〜61日の範囲で、最長は31日まである月が2か月続く7月(8月31日払い)と12月(翌年1月31日払い)です。最短は、翌月末が2月28日になる1月1日の取引と、2月1日の取引の58日です。うるう年なら、1月1日の取引の2月末払いは59日になります。
「待つ日数」は、数え始める日で変わる
支払までの日数は、どこから数えるかで大きく変わります。
| 数え始める日 | 日数の範囲 | 内容 |
|---|---|---|
| 締め日(月末)から。月末の取引も同じ | 28〜31日 | 締めてから支払日まで。翌月の日数に等しい |
| 月初の取引日から | 58〜61日 | その月の最初の日に取引した場合。月末の取引のほぼ2倍 |
「支払サイト」を30日と考えると、月初の取引では実際の入金が約2倍に延びます。資金繰りを考えるときは、月初と月末のどちらの取引かで、入金までの日数がまったく違うことを確かめる必要があります。
公正取引委員会の60日・2か月の考え方
発注側が中小の受託事業者に代金を払う場合には、支払期日についての決まりがあります。2026年1月1日に下請法が改正されて、取適法(中小受託取引適正化法)になりました。対象になる取引の類型と、会社の規模(資本金の額)が決まっているので、すべての取引に当てはまるわけではありません。
公正取引委員会の中部事務所が下請法時代に出した解説「下請法 知っておきたい豆情報」(その2)には、次の説明があります。
- 発注側は、物品等を受領した日から起算して60日以内の、できる限り短い期間内に、代金の支払期日を定める義務がある(受領日を算入する)
- 運用では、「60日以内」を「2か月以内」として扱い、31日の月も30日の月も同じく1か月とする
- 例として、毎月末日納品締切・翌月20日払いは問題にならない一方、毎月末日納品締切・翌々月10日払いは60日を超えるので違反になる
- 問題になる場合は、「毎月末日納品締切・翌月末支払い」にそろえる
つまり、月末締め翌月末払いは、7月1日から8月31日の62日(受領日を含む)でも、2か月以内にあたるので、この解説の考え方では問題とされない形です。
また、取適法に関する公取委のQ&Aでも、「毎月末日納品締切、翌月○日支払」という定め方は、具体的な日が特定できるので認められるとされています(Q67)。
なお、上の解説は下請法の時代のものです。取適法でも同じ運用かどうかは、公取委の取適法のQ&Aやテキストで、最新の記載を確認してください。
支払日が土日・休日に当たったとき
2026年は、月末が土曜・日曜になる月が4つあります。1月31日(土)、2月28日(土)、5月31日(日)、10月31日(土)です。このほか、12月31日(木)は、銀行法施行令により12月31日から1月3日までが銀行の休日とされています。
支払日が休日のとき、前の営業日に払うのか、次の営業日に払うのかは、法律で決まっているわけではなく、契約や取引条件で決めます。決めていないと、トラブルのもとになります。
公取委の中部事務所の解説(その5)では、発注側と受注側があらかじめ書面で合意していて、順延が2日以内(土日にあたる場合など)なら、結果的に受領日から60日(2か月)を超えても問題としない、と説明されています。例として、毎月末日納品締切・翌月末日払いで、日曜日にあたる10月31日の支払を、翌営業日の11月1日(月)に順延する場合が挙げられています。
2026年の10月31日は土曜日なので、9月分の支払は、翌営業日にするなら11月2日(月)です。2日以内の順延にあたります。前倒しにするなら10月30日(金)です。どちらにするかを、契約書や発注書に書いておくと迷いません。
数え方の手順
自分で日数を数えるときは、次の順で確かめます。
- 取引日(納品日・役務提供日)を決める
- 締め日(月末)を確かめる
- 支払日(翌月末)を、カレンダーで確かめる
- 支払日が休日なら、契約で決めた前倒し・後ろ倒しを当てはめる
- 取引日から支払日までの日数を数える(受領日を含めるかどうかも決める)
日付の引き算は、月の長さが違うので、手で数えるとずれやすい計算です。
まとめ
月末締め翌月末払いは、月初の取引だと最長61日(受領日を含めて62日)、短い月では58日です。月末の取引なら28〜31日で、月初との差は約2倍になります。支払日が土日になったときの扱いは、契約であらかじめ決めておきます。
取引日から支払日までの日数は、 日数・営業日計算を整える で、日付を2つ入れるだけで確かめられます。気になる取引日と支払日を入れて、本文の表と同じ結果になるか、試してみてください。
締め日と支払サイトから支払日を出し、土日祝の前倒し・後ろ倒しや、受領日から60日の目安も見たいときは、支払期日を整える が使えます。