ネットワークを整える
初級LANケーブル・光ファイバーを整える。
= ネットワークをつなぐ「線」の選び方
ネットワークのどこの話? 家や会社の中(LAN)で、パソコン・スイッチ・アクセスポイントなどを物理的につなぐ線の話です。OSI 参照モデルでいちばん下の層(第1層・物理層)にあたります(OSI参照モデル)。
① 何をつなぐか選ぶ
距離・速度・電源が要るかを入れると、合うケーブルと規格を返します。
合うケーブル
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LAN ケーブル(UTP)のカテゴリ
銅線は 100m までが基本です(Cat8 を除く)。カテゴリが大きいほど高い周波数まで通せ、速い規格に対応します。
| カテゴリ | 最大速度の目安 | 距離 | 周波数 | 使われどころ |
|---|---|---|---|---|
| Cat5e | 1Gbps(2.5Gbps も可) | 100m | 100MHz | 古いオフィスの既設配線。新設では Cat6 以上を選ぶことが多い |
| Cat6 | 1Gbps(10Gbps は 55m まで) | 100m(10G は 55m) | 250MHz | 今の標準的な選択 |
| Cat6A | 10Gbps | 100m | 500MHz | Wi-Fi 6/7 のアクセスポイントの先、サーバー |
| Cat7 | 10Gbps | 100m | 600MHz | 日本の LAN ではあまり使われない(コネクタも特殊) |
| Cat8 | 25/40Gbps | 30m | 2000MHz | データセンター内のスイッチ〜サーバー間 |
ストレートとクロス。パソコン〜スイッチのような違う種類の機器どうしは「ストレート」、スイッチ〜スイッチのような同じ種類どうしは昔は「クロス」でした。今の機器の多くは Auto-MDIX(送受信のピンを自動で入れ替える機能)を持つので、どちらのケーブルでもつながり、気にしなくてよくなっています。CCNA では「ストレートとクロスの使い分け」と「Auto-MDIX」の両方が問われます。
光ファイバーと SFP
光ファイバーは 2 種類。使う光モジュールとファイバーの種類がそろっていないとつながりません。
マルチモード(MMF)
芯が太く(50µm)、光が何通りもの道すじで進みます。安価ですが距離は短め(10G で OM3 が約 300m、OM4 が約 400m)。ビルの中・フロア間・データセンター内向きです。
シングルモード(SMF)
芯が細く(約 9µm)、光がまっすぐ進みます。10GBASE-LR で 10km、ER で 40km。ビル間・キャンパス間・通信事業者の回線に使われます。
SFP(Small Form-factor Pluggable)は、スイッチの穴に差し込む小さな光モジュールです。1Gbps が SFP、10Gbps が SFP+、25Gbps が SFP28、40Gbps が QSFP+ です。モジュールを替えるだけで銅線にも光(短距離・長距離)にもできます。モジュールとファイバーの種類(MM か SM か)、波長が両端でそろっていることが条件です。
② PoE の給電ワットを足し算する
LAN ケーブルで電気を送る PoE は、スイッチ全体で出せる合計(PoE 予算)が決まっています。つなぐ機器の合計がそれを超えると、一部の機器に給電されません。
電話機やアクセスポイントが実際に使う電力は、上限より小さいことがほとんどです。ここでは「機器の規格ごとの最大値を確保する」安全側の足し算をしています。ほかの機器の例:IP 電話は PoE(af)、無線アクセスポイントは PoE+(at)以上が多い。
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PoE の規格は 3 世代です:802.3af(出す側 15.4W・受ける側に届くのは約 12.95W)、802.3at(PoE+・30W、受ける側 25.5W)、802.3bt(PoE++・Type 3 が 60W、Type 4 が 90W)。ケーブルの途中で電力が失われるため、受ける側に届く量は少し小さくなります。
③ つながらない・遅いときの早見
症状を選ぶと、よくある原因と確かめ方が出ます。
カウンタの見え方
考えられる原因
確かめ方
📘 CCNA ではここが問われる(200-301 v1.1・Network Access/Network Fundamentals)
- 銅線(UTP)と光ファイバー(シングルモード・マルチモード)の違い、距離の目安
- ストレートとクロス、Auto-MDIX
- PoE の目的と、802.3af・at・bt の違い(Cisco IOS/IOS XE では
show power inlineで給電状況と予算を見ます) - インターフェースのエラー(CRC・collision・late collision・runts・giants)の読み方、speed と duplex の不一致(
show interfaces)
たとえると
LAN ケーブルは「水道管」です。細い管(古いカテゴリ)は流せる水の量が少なく、長く伸ばすほど勢いが落ちます。そこで 100m を超える長い距離には、光で運ぶ「専用の太いパイプ」(光ファイバー)を使います。ただし光ファイバーは電気を運べないので、機器の電源まで一緒に送りたいときは銅線の LAN ケーブル(PoE)を使います。
このツールは、ネットワーク全体図のここ
- 自分の端末
- 家・会社の中
- 出入口
- 建物の外
- 相手のサーバー
- データセンター
- 見る・動かす
家・会社の中(LAN)— 端末とスイッチをつなぐ、ケーブルそのものの話です。
家・会社の中は、同じ建物の中の廊下と部屋割りのような場所です。OSI では第1層(物理)。
「ブラウザで URL を打ってからページが出るまで」の 1 番目(ケーブルか Wi-Fi でつなぐ)で活躍します。
次の段: DHCP
このページに出てくる略語(16語)
- CRC (Cyclic Redundancy Check) — 送ったデータが壊れていないか、計算で確かめる方法。エラーの数に出てくる
- UTP (Unshielded Twisted Pair) — シールド(金属の覆い)がない、より対線のLANケーブル
- STP (Shielded Twisted Pair) — シールド(金属の覆い)で雑音を防ぐ、より対線のLANケーブル
- SFP (Small Form-factor Pluggable) — 光ファイバーなどをつなぐ、差し替えできる小さな送受信モジュール
- SMF (Single-Mode Fiber) — 光が1本の道だけを通る、遠くまで届く光ファイバー
- MMF (Multimode Fiber) — 光が複数の道を通る、短い距離向けの光ファイバー
- PoE (Power over Ethernet) — LAN ケーブル1本で、データと電気を一緒に送る仕組み
- FTTH (Fiber To The Home) — 光ファイバーを家まで引き込む接続方式
- 802.3 (IEEE 802.3) — 有線 LAN(イーサネット)の規格
- 802.3af (IEEE 802.3af) — PoE の最初の規格。1ポートあたり最大 15.4W
- 802.3at (IEEE 802.3at) — PoE+ の規格。1ポートあたり最大 30W
- 802.3bt (IEEE 802.3bt) — PoE++ の規格。1ポートあたり最大 60W または 90W
ほか4語は、略語集で引けます。
このツールについて
よくある質問
Q. LANケーブルは何mまで使えますか?
A. UTP の銅線は 100m が上限です(Cat8 は 30m)。これは配線全体の長さで、壁の中の配線とパッチケーブルを足した値です。超える場合は光ファイバーか、途中にスイッチを置きます。
Q. Cat6 と Cat6A は何が違いますか?
A. Cat6 は 1Gbps を 100m、10Gbps を 55m まで。Cat6A は 10Gbps を 100m まで通せます。
Q. ストレートとクロスは今も使い分けますか?
A. 多くの機器は Auto-MDIX で自動対応するので、どちらでもつながります。CCNA では使い分けの理屈と Auto-MDIX が問われます。
Q. PoE の 802.3af・at・bt の違いは?
A. 出す側の最大電力が af で 15.4W、at で 30W、bt で 60W(Type 3)・90W(Type 4)です。受ける側に届くのはケーブルでの損失ぶん小さくなります。
Q. duplex の不一致はなぜ起きますか?
A. 片側だけ速度・duplex を固定し、もう片側が auto のままだと、auto 側が半二重になるためです。症状は late collision や CRC の増加。両側を auto にそろえるのが基本です。
入力値はURLの「#」以降に入るためサーバーには送信されません。リンクを開くと同じ状態を復元します。
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この内容は、研修でも扱っています
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